受賞報告

<瑞友会賞 特別賞>
受賞課題:コロナ対応について、発熱外来・ワクチン接種・入院治療・後遺症外来と、積極的に活動

瑞友会賞(特別賞)受賞のご挨拶

[更新日:2024年02月22日/掲載日:2024年02月22日]
三重北医療センター いなべ総合病院
三重北医療センター いなべ総合病院

この度は、令和5年度名古屋市立大学医学部瑞友会賞(特別賞)の大変栄誉ある賞を受賞させていただき、身に余る光栄に存じます。また、瑞友会会長の松本隆先生をはじめ、選考委員の先生方に厚く御礼申し上げます。

外来コロナ診療は3棟のプレハブを建てトリアージ、診察、検査、投薬を分担しコロナ患者と発熱患者の動線を分けました。発熱患者は多い時で月に1,641名、内コロナ患者1,199名(73%)。2年半のコロナ検査件数は1万1千検体を超え、陽性数は5,357件でした。

入院患者は中等症までの患者を受け入れ、全4病棟の内1病棟全体をコロナ病棟(22床)としました。延べ患者数は令和5年9月末までで661名、死亡は20名でした。

いなべ市のワクチン接種はすべて当院で担いました。行政、民間企業、厚生連と連携し、いなべ市民約4万7千人のワクチン接種を連日400~500人、スタッフ約100名規模で行いました。自治体ごとに観光バスを貸し切り高齢者、移動手段のない住民を搬送し、来院困難者には開業医にワクチンを配布し往診接種を依頼した結果、65歳以上の高齢者約1万3千人の接種率は99.7%になりました。現在までに7回の集団接種により計81,861回の接種を敢行。接種状況は三重テレビ、CBC、ケーブルテレビ等で報道されました。接種会場の風景は映画のワンシーンの様でした。

また当院は病床数220床、医師数32名の中規模病院ですが、最も患者数が多かった2021年の夏には、病床数、医師数、看護師数に対する入院患者数が三重県内の病院では最多でした。

このいなべ市民へのワクチン接種、三重県内病院で規模に比して最大数の患者診療にあたったことを同窓会で認めて頂けたことで、多くの苦労が報われました。重ねてお礼を申し上げます。この病気は逃げては追ってきます。攻めの気持ちと、自分達しかいないという気概を持ち診療をすることで全職員が一体化できた3年間でした。

三重北医療センターいなべ総合病院 内科 埜村 智之(S59卒):文責

病院沿革
  1. 1958年10月
    員弁厚生病院として開設
  2. 2002年9月
    いなべ総合病院として、現在地に新築 移転
  3. 2017年4月
    三重北医療センター いなべ総合病院に名称変更
  4. 2019年4月3日
    名古屋市立大学、いなべ市、三重県厚生連の三者による連携協定を締結。

病床数220床、職員数381人

授賞理由

ワクチン接種について、いなべ市住民(約47000人)の集団接種を一日500人の規模で月曜から金曜日まで行った。特に官民の力を合わせ、バスをチャーターして自治体ごとに高齢者を搬送し高齢者約10000人の接種率99.7%を達成した。2020年9月からコロナ患者の入院に対応し、医師・看護師一人当たりの入院患者さんは三重県でもトップである。

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