受賞報告
同窓会(瑞友会)賞を受賞して
[掲載日:2009年6月15日]
このたびは名古屋市立大学医学部同窓会(瑞友会)賞を受賞させていただき、誠に有難く、光栄に存じております。
昭和24年私がインターンを終って本学医学部衛生学教室へ入りました当時、日本は未曽有の荒廃から立ち直るための急速な復興によって、いろいろな分野に社会的なひずみが生じた頃でした。大気汚染をはじめとする衛生、公衆衛生学分野での問題が多発し、放置されている状態でした。
そこで私は衛生、公衆衛生学の勉学、研究に専念し、これから得た知識を社会に還元しようとして、現在までさまざまな分野で啓発活動を行ってきました。
現在、問題となっている地球温暖化等の地球環境問題につきましては、すでに昭和30年代から研究を重ねてきたことから工場、暖房等から排出される大気汚染、自動車排気ガスの諸影響について、国、愛知県、名古屋市等の各種審議会で発言し、人々の健康保持増進のために対策を求めました。
また、さまざまな有害衣料加工処理剤が何の規制もなく無制限に使用されていたことから皮膚障害や喘息などで苦しむ実例を実験などを基礎として、化学物質使用禁止など国への法的規制を要望しました。
その結果、厚生省家庭用品安全対策室で昭和49年9品目の有害物質に対する使用禁止が行われ、青山の業績が高く評価されたこともありました。
交通事故防止に関しては医師としての立場から早くから運転時の疲労防止、疲労回復等について一般ドライバー、タクシー、トラックなど職業ドライバーに講演などを通じて安全教育を行い、また全国交通安全母の会(会員数430万人)の副会長や愛知県交通安全母の会(3万8000人)の会長として交通事故による死傷者の減少に尽力しています。
尚、名古屋市建築審査会の公衆衛生部門の審査委員を18年間務めました。
現在、国土交通省の矢作川流域委員会委員や、名古屋市における福祉の町づくりの委員として様々な意見を述べています。
今後もさらに社会医学の立場からさまざまな問題に取り組みたいと思っておりますのでどうぞよろしく御指導、御支援賜りますようお願い申し上げます 。