お知らせ

2020年度の瑞友会賞受賞者が決まりました。

2020.07.05

【社会部門賞】1名

1.志水 哲也 氏(シミズ テツヤ、S38、志水こどもクリニック )

受賞課題:長年にわたる、愛知県小児医療、小児保健、および小児感染症領域における貢献 

概要:昭和38年に名古屋市立大学医学部を卒業後小児科大学院に進学。昭和43年名古屋第二赤十字病院小児科、昭和44年同院小児科部長、昭和54年より小牧市に「志水こどもクリニック」を開設し、現在まで一貫して小児ウィルス感染症(インフルエンザ、ノロ、ヒトパレコ、アデノ、RS、レオ、コクサッキー、エンデロ、エコー等)に関する多数の論文を刊行された。地域の学校医、幼稚園医、保育園医などを20年以上勤め、とくに小児感染症予防・治療による地域医療の充実に尽力した。平成14年から小牧医師会会長、平成17〜23年には愛知県小児科医会会長を勤めた。


【学術部門賞】2名

1.打田 佑人 氏(ウチダ ユウト、H21、豊川市民病院 )

受賞課題:脳神経疾患の画像バイオマーカー開発と臨床応用 

概要:認知症克服医薬の開発には、早期診断と治療効果を正確に評価できる客観的指標が不可欠であり、それには画像バイオマーカーの実用化が必須である。磁気共鳴画像 (Magnetic Resonance Imaging, MRI) の画像処理において、脳神経疾患の背景病理変化を捉える技術を発展させ、血液脳関門機能の画像化(Neurology 2020, IF8.689)、定量的磁化率画像のパーキンソン病への応用(Mov Disord 2019, IF8.061)に関する研究を行ってきた。今後、認知症克服を目指す創薬の客観的評価に有用な画像バイオマーカーの確立に有用な成果を得つつある。


2.岩田 宏満 氏(イワタ ヒロミツ、H17、名古屋市立西部医療センター 陽子線治療科 )

受賞課題:放射線生物学に基づいた高精度放射線治療・陽子線治療の発展に関する研究 

概要:顔面の放射線治療において、通常の分割X線治療のデータを高精度寡分割放射線治療に活用するために、linear quadrastic (LQ)モデル換算式を用いた効果判定を可能にした。さらにLQモデル換算において、生物学的要素を考慮してより効果的な治療法を提唱した(Int J Radiat Oncol Biol Phys, 2009 IF 6.2)。この知見を脳・体幹部高精度治療に取り入れて安全で効果的な治療成績を可能にした (J Thorac Oncol, 2013, IF12.5; Neuro-Oncology, 2011, IF 11.9; Cancer, 2010, IF 6.2)。さらに、陽子線治療はX線治療に較べてより効果的であることを証明した(Int J Radia Oncol Bio Phys, 2016, IF 6.2)。基礎・臨床の両面において将来の展開につながる研究である。


【臨床部門賞】3名

1.鈴木 健 氏(スズキ タケシ、H3、豊川市民病院 )

受賞課題:シロリムス溶出性ステントの冠動脈再狭窄に対する有用性

概要:冠動脈狭窄症の治療において、ステント挿入に続発する血栓症に対するシロリムス(胞分裂に関与する蛋白の働きを阻害する抗生物質、別名ラパマイシン)溶出性ステントの抑制効果について検討した。その結果、シロリムスが一定量以上のレベルにおいて、新生血管内膜増殖の抑制および抗炎症作用が誘導されることを明らかにした。ブタモデルにおいて、シロリムスは冠動脈の再生血管内膜の平滑筋細胞を減少させ、フィブリン量は増加なせる等によって新生血管内膜の成熟遅延がおこり、狭窄を予防することを見出した。この成果はシロリムス溶出性ステントの2004年の保険収載における重要な基礎論文となった。


2.原 眞咲 氏(ハラ マサキ、S58、名古屋市立西部医療センター)

受賞課題:臨床における画像診断からの貢献

概要: 本邦の放射線診断専門医数は米国の3分の1であり、改善は容易ではない。昨今、読影の確認ミスの報告が増加しているのは、放射線診断専門医の不足に依るところが多い。学生、研修医の放射線診断医への勧誘に注力し、全国的にも最多の入局者数を達成させてきた。同時にCT、MRI、核医学検査において高水準の読影技術を提供することによって診断能力の向上を図り、臨床医の負担軽減を図ってきた。それによって西部医療センターの初期研修医、後期研修医の臨床教育において、国内最高水準のサービスの提供を目指している。


3.花井 信広 氏(ハナイ ノブヒロ、H8、愛知県がんセンター中央病院頭頸部外科 )

受賞課題:頭頸部癌の手術治療 

概要:愛知県がんセンター頭頸部外科は年間の頭頸部外科手術件数約500件のハイボリュームセンターである。平成19年に採用され、平成30年からは頭頸部外科部長に就任して医員を統率・牽引している。当該頭頚部外科は伝統的に手術の技量、なかでも頸部郭清術に定評があり、その手技の発展と伝承に尽力してきた。研究においても、AMED課題のJCOG研究「Stage I/II舌癌に対する予防的頸部郭清省略の意義を検証するランダム化比較第III相試験」の研究事務局を務めて成果をあげてきてきた。多くの学会シンポジウムを主催し、論文執筆も活発である。


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